2017 マイクロマウス2017(第38回全日本マイクロマウス大会)
平成29年(2017年)11月17日(金)~11月19日(日)にマイクロマウス2017(第38回全日本マイクロマウス大会)が芝浦工業大学芝浦キャンパスで開催され,情報技術科2年生で太田研究室の大口竜都さん,小林広樹さん,山岸勇斗さん,和田巧光さんが参加しました.
大会では,
(1) マイクロマウスクラシック競技 (小林さん:ロボット名 ^3(はとさん))
(2) マイクロマウスクラシック競技 (和田さん:ロボット名 もちもち大福もちもちもち)
(3) ロボトレース競技 (大口さん:ロボット名 玉乗り)
(4) ロボトレース競技 (山岸さん:ロボット名 ボールロボSP)
にそれぞれ参加しました.
全国大会では,例年ですが決勝に進出するためには,予選で上位になる必要があります.マイクロマウスでは上位30位(104台出場),ロボトレースでは,上位36位(177台出場)をクリアする必要がありました.以下では,大会に参加した学生の言葉を載せたいと思います.
-大口竜都さん
大会前はEV3用の簡単なコースでしたが,ライントレースをして完走することができていました.大会の結果としては予選を完走することができませんでした.スタートをし,最初のカーブを少し大回りになりながらも曲がることができたのですが,曲がった後にロボットが動かなくなってしまい進むことができませんでした.速度をもっと大きくしておけば止まることなく進むことができたと思います.自分達のロボットを使ったロボットも独特ですが,他にもホバー移動で方向転換は後ろにつけたプロペラ,などといったロボットもあり楽しむことができました.
また,決勝では1位と2位の差が0.07秒差という白熱した試合も見ることができとても興奮しました.意外だったのは,メキシコや中国など海外から参加している方も多くいたことで,世界中で行われているんだなと思いました.現在ロボットがどのように動いたかがわからず,どうプログラムを改良していくかがわかりづらいため,今後はロボットが動いた後、どんな動きをしたかのログをファイルに出力し,わかりやすいようにグラフで表示することを計画しています.
-小林広樹さん
予選では,探索走行は完走することができた.だが1回目のスラローム走行はゴール手前で壁に衝突してしまい,2回目のスラローム走行では,タイムアウトとなってしまった.今回の大会ではスラローム走行での完走はできなかったが,今後の研究でスラローム走行の完走率を上げたい.今後はスラローム走行の改良と,アプリの開発をしたい.このアプリは,EV3でマイクロマウスをした時のデータをグラフなどで表示するアプリを想定しており,Apple社が開発したプログラミング言語のSwiftでの開発を考えている.スラローム走行の改良では,プログラムの関数化や,タッチセンサをジャイロセンサに変えて壁との衝突検知ができるかを実験し,スラローム時に壁にぶつかった時の制御をできるようにし,スラローム走行の完走率を上げる.
-山岸勇斗さん
私はロボトレース競技に出場しました.17日は試走会で機体の調整をしたのですが学校と会場とでは光の加減が違うし,会場の中でも控え室にあるコースと本会場にあるコースとでは光の加減が違って,調整の難しさを感じました.今思うとカメラで処理をしているのだから線の色を使ってライントレースするのではなく,線の位置とか角度みたいなものを使っておけば光の加減に影響されずどこの会場でも同じような状況でロボットを走らせることができたのではないかと思います.そして,18日が予選だったのですが自分の結果は3走ともリタイアでした.学校でのコースではある程度は走行することができていたのですが,本番では光の加減の違いや自分のロボットの置き方などが原因で走行することができませんでした.もっと調整をしっかりしてロボットの置き方などの部分も練習しておけばよかったです.
最終日の19日は自分は決勝へ行くことができなかったので観戦をしました.序盤のロボットから相当早いタイムで走っていたのですが,最後の数台のロボットはそれまでのロボットに数秒の差をつけていて相当速かったです.自分もそういったロボットを見習い,卒業するまでの研究でより高度な画像処理を行ったラインセンサを開発してコースを走行できるようになりたいと思っています.
-和田巧光さん
今回の大会では予選の迷路を完走させることはできたが,もう少し早いタイムを残すことができたはずなので少しもったいないように感じた.探索走行は綺麗に走ることができ,8×8のサイズ迷路ではミスが出ないようにできていたが,最短走行を動かすプログラムを選ぶ際にその時に一番良いと考えたプログラムを選ぼうとした結果,選ぶプログラムを間違えてしまったため,最短走行を走りきることができなかった.
今考えてみると大会前に選択していたプログラムを使えば最短走行を完走させることができただろう.だが,今回の大会の予選を突破するタイムからもし自分の機体がベストな走行をしたとしても時間が足りなかったので,速度面の改良も必要だと感じた.
今後の課題としては,カルマンフィルタなどを使い,機体の角度や座標の補正をするプログラムを追加することで長い時間を走行した場合のズレを修正していきたいと考えている.そうすることにより,さらに早く,さらに正確に走行させることが可能になるだろう.